【日本に馴染む職務型人事賃金制度】第20回 テーマ別導入・運用事例(2) 異動の透明性確保を グローバル対応 海外人材活用に必須/加藤 守和
2020.05.28
【労働新聞】
日本人のみでは限界に
前回は「管理職数の肥大化」と「職責と報酬の不整合」をテーマとし、実際の企業事例を紹介したが、今回は「グローバル化」をテーマに取り扱いたい。
ある大手制御装置メーカーでは、2000年以降、海外展開を急速なスピードで進めてきた。初期段階では、各拠点に拠点長を配置し、国ごとに戦略を決めて実行をしていた。しかし、海外売上比率が上がるに従い、グローバル全体での経営効率が求められ、組織に関してもグローバル全体での最適な組織へと見直しがされた。多くのグローバル企業と同じく、事業軸と地域軸からなるグローバルでのマトリクス組織へと組織構造を変えたのだ。
これに伴い、人材の配置・登用の在り方も変わっていった。マトリクス組織をきちんと動かすためには、…
筆者:コーン・フェリー・ジャパン㈱ シニア プリンシパル 加藤 守和
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令和2年6月1日第3259号13面 掲載