【事故防止 人の問題を考える】第86回 リスクを熟知する人を育てるには(クレーン編②)
2020.06.10
【安全スタッフ】
死亡者数が多い移動式クレーン
前回に引き続き、クレーン作業の危険を取り上げます。
・車両積載形移動式クレーン(ユニック車)
車両積載形移動式クレーン(ユニック車)は、さまざまな現場で使用されていることもありますが、死亡者数は12人とクレーンのなかで圧倒的に多いのが特徴です。
死亡災害の内訳をみると、荷台からの墜落が3人(うち1人はつり荷の激突により荷台から墜落)、クレーンの転倒が3人、つり荷やブームの激突が2人、交通事故が2人、つり荷の落下が1人、坂道逸走によるものが1人でした。
クレーン操作者が巻き込まれるケースがありますが、リモコン操作でも巻き込まれています。リモコン操作であれば、危険なエリアから離れることもできますが、1人で積み込み・積み下ろし作業を行えば、つり荷に近づいたまま作業を続けてしまいがちです。…
執筆:労働安全衛生総合研究所 安全研究領域長 高木 元也
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2020年6月15日第2356号 掲載