【新型コロナを乗り切る!産業保健と働き方改革】第2回 COVID-19 1万7千人超が感染 発症前でも広まる可能性/石澤 哲郎
2020.07.02
【労働新聞】
飛沫と接触がメイン
今回は、現在の産業衛生活動の最重要トピックスである新型コロナウイルス感染症について、本感染症の経緯や症状、感染経路などの一般的な知識について解説する。なお、本稿は2020年6月25日までの情報を元に作成されている。より詳しい内容については、厚生労働省ホームページや日本渡航医学会・日本産業衛生学会が作成している「職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド」等を参照いただきたい。
元々ヒトに感染するコロナウイルスは4種類(+SARSとMARS)あり、冬風邪の原因にもなるありふれたウイルスである。しかし、2019年末ごろに中国の武漢周辺でウイルスが変異し、元々ヒトに感染しなかったタイプのコロナウイルスが人への病原性や感染力を持つようになった。これが新型コロナウイルス(COVID-19)である。
ウイルスの突然変異による新興感染症は数年おきに出現しており、たとえば2009年に新型インフルエンザが流行して社会問題になったのは記憶に新しい。しかし本感染症は、インフルエンザ並みの感染力に加えて、有症状者の20%前後が肺炎を合併するなど重症化率が高く、全世界で公衆衛生上の大問題となっている。…
筆者:産業医事務所 セントラルメディカルサポート 代表 石澤 哲郎
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令和2年7月13日第3264号13面 掲載