【働き方が変わる雇用保険法等改正法】第5回 70歳までの就業機会の確保① 「生活の質」高める効果 企業は技能伝承に利点/阿部 正浩
2020.08.06
【労働新聞】
社会保障の持続性向上へ
70歳までの就業機会確保については、社会全体の視点だけでなく、企業側と労働者側の視点のそれぞれから意義があると考えられる。社会全体の視点としては、少子高齢化が進展するなかで、税と社会保障の持続性を高めるために、労働の量と質を確保できるという意義がある。また、企業としては、労働者の能力や健康には個人差があるという課題はあるものの、高齢者の活用は労働力の確保だけでなく、後進へ蓄積してきたスキルや知識を伝承できるという点でも意義がある。
労働者にとっての意義としては、高齢者の雇用就業の…
筆者:中央大学経済学部 教授 阿部 正浩
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令和2年8月10日第3268号6面 掲載