【働き方が変わる雇用保険法等改正法】第7回 70歳までの就業機会の確保③ 労組などの同意が前提 雇用以外による支援/阿部 正浩
2020.08.27
【労働新聞】
労働者の多様な実態反映
総務省統計局「労働力調査(2019年)」によると、60代前半の役員を除く雇用者の就業者に占める割合は77.8%だが、60代後半には67.1%となる。正規の職員・従業員の就業者に占める割合も60代後半は10%ほどになる。60代後半になると雇用機会が少なく、引退する人は少なくないが、雇用以外でも多様な就業機会が整えば活躍できる可能性は高まる。
今回の改正では、高年齢者就業確保措置に雇用以外による創業支援等措置が加えられているが、この背景には65歳以上の高齢者には体力や健康状態、あるいは本人を取り巻く環境に多様な実態もあるため、雇用にこだわらず、多様な形態による就業確保が求められたことにある。
ただし、…
筆者:中央大学経済学部 教授 阿部 正浩
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令和2年8月31日第3270号6面 掲載