【新型コロナを乗り切る!産業保健と働き方改革】第8回 オンライン診療 感染対策として有効 面接指導は映像必要に/石澤 哲郎
2020.08.27
【労働新聞】
90年代までは法違反
今回は、新型コロナ時代の取組みとして急速に普及している、情報通信機器を用いたオンラインによる診療や産業保健活動について解説する。
1990年代まで、オンラインでの診療行為は「医師法20条で禁止される無診療診察に該当し違法である」と解釈されてきた。しかし近年の情報通信機器の発達により、オンラインであっても対面に近い診療情報の取得が可能となった。また患者側からのニーズの高まりも受けて徐々に規制が緩和され、平成30年度の診療報酬改定で初めてオンライン医学管理料が新設された。また平成30年3月には、厚生労働省からオンライン診療の指針も公表されている。
一方で、オンライン医学管理料が低額であることや、一部を除くオンライン診療では初診時の対面診療が義務付けられていることもあり、海外と比べてオンライン診療の普及は大きく遅れていた。しかし、新型コロナウイルス感染症の急速な拡大と、流行期の時限的措置として初診からオンライン診療を行うことも認められたことを契機に、ここ数カ月で実施する医療機関が急増している。
オンライン診療は…
筆者:産業医事務所 セントラルメディカルサポート 代表 石澤 哲郎
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令和2年8月31日第3270号13面 掲載