【特別寄稿】建設現場の火災にご用心 重大災害受け事業場へ一斉指導/厚生労働省東京労働局安全課
2020.10.27
【安全スタッフ】
断熱材施工時は火気管理計画策定を
東京・多摩の建設現場で起こった大規模火災から早2年。その後も管内の工事現場で火災が相次いだ東京労働局では、昨年度を火災防止の取組み強調期間と定め、建設業者への講習、現場の指導などを強化した。建物の工事に使用される断熱材への注意と火気管理計画の策定、業者が混在するなかでの連絡調整などが求められている。今号では、東京労働局安全課に、強化期間中の取組みと災害事例から見えてくる対策のポイントを解説してもらった。もう一度火災予防対策を確認しておきたい。
死亡を伴う大事故になるおそれ
東京労働局管内の建設業の労働災害は、毎年1200人前後で推移しており、このうちの数多くは足場や建設物・構築物、はしご・脚立などからの墜落・転落による災害で、全体の3割から4割を占めています。一方で、火災による災害の死傷者数は、平成25年から令和元年までの建設業の全死傷者数のうち、0.4%で比較的少数です。
しかしながら、火災による災害は、一度に大勢の労働者が被災する可能性のある災害です。平成27年には道路橋の桁塗装工事で…
執筆:厚生労働省 東京労働局 安全課
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2020年11月1日第2365号 掲載