【ぶれい考】自ら夢中になれる仕事へ/橋本 久美子
2020.10.22
【労働新聞】
吉村の女性管理職比率は33%。まだまだかもしれないが着実に増えている。
女性活躍と叫ばれる前から、女性社員の力を仕事で発揮させたいと願ってきた。しかし、「内覧会のリーダーにならない?」などと声を掛けると炎上した。
女性社員たちからの連名の手紙は忘れられない。封筒の中に人数分。「毎日精いっぱい頑張っているのに、これ以上私たちに何を望むのか?」と悲鳴のような記述が並んだ。社内で読んだら泣くと思って電車の中で読み始め、ショックに涙があふれて電車を乗り越す始末。
失意の中で受けたセミナーで「ピンクカラージョブ」という言葉を知った。秘書や家政婦など歴史的に女性が担うことの多い職種は、ご主人様の意に沿い意を汲むことを求められる。「自ら目標を立てた経験がないのに、急に活躍しろといわれても戸惑いますよね」と講師はいった。
ハッとした。吉村には…
筆者:㈱吉村 代表取締役社長 橋本 久美子
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令和2年10月26日第3278号5面 掲載