【社労士が教える労災認定の境界線】第319回 昼休憩時に他の社員の昼食買出しで負傷
2020.11.26
【安全スタッフ】
災害のあらまし
X社の事務員であるAは、お昼休憩中に自ら申し出て、自分を含めた社員数人分の昼食も一緒に買い出しに出かけた。その日は大雨が降っており、傘と買い物袋を両手に持っていたAは、X社に戻る途中、急な風に傘が大きくあおられ、足を滑らせてバランスを崩し、左手首の打撲と左足首を捻挫、全治2週間との診断を受けた。
判断
Aが負傷した時間がお昼休憩中だったことに加えて、Aが自分の昼食とともに他の社員分の昼食を買い出しに行く行為には、業務遂行性があるとは認められず、業務外と判断された。
解説
通常、業務上災害と判断されるには、…
執筆:一般社団法人SRアップ21 東京会
社会保険労務士 小泉事務所 所長 小泉 正典
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2020年12月1日第2367号 掲載