『ジョブ型雇用と人事権』の連載記事

2025.03.20 【労働新聞】
【ジョブ型雇用と人事権】最終回 求められる「日本型」とは 未成熟な市場前提に 打破すべきは硬直的年功/伊山 正和

双方に強みと弱みが  「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という言葉がある。これは1979年に発表された、エズラ・ヴォーゲル氏の著書によって広がった表現であり、高度経済成長を果たした日本を名実ともに世界のナンバーワンと称えたものである。そこで語られていることは多岐にわたるが、注目したいのは、当時のわが国における経営方法が日本的経営として高く評……[続きを読む]

2025.03.13 【労働新聞】
【ジョブ型雇用と人事権】第10回 メンバーシップ型との融合 能力向上は会社主導 長期雇用の利点活かして/伊山 正和

ミスマッチを前提に  ジョブ型雇用を推奨する立場からは、メンバーシップ型雇用は脱却されるべきあしき方法であると評価されがちである。いわく、年功序列の人事制度では、実力に応じた評価が行われにくく、優れた人材の能力がうまく発揮されないというのである。なるほどわが国においては、年齢や年次の順序がそのまま人間関係の上下に結び付けられがちであり、こ……[続きを読む]

2025.03.06 【労働新聞】
【ジョブ型雇用と人事権】第9回 メンバーシップ型の功罪 能力の即時評価困難 定着には一定程度効果も/伊山 正和

長い下積みを強いる  ジョブ型雇用を紹介する場面では、これと対極にある方法として、メンバーシップ型雇用があるといわれることが一般的である。いわく、ジョブ型雇用においては、職務内容と雇用とが結び付けられているが、メンバーシップ型雇用ではその結び付きが必然ではないというものである。ジョブ型雇用により求められるのは多かれ少なかれスペシャリストで……[続きを読む]

2025.02.27 【労働新聞】
【ジョブ型雇用と人事権】第8回 評価制度の課題 年功序列的な運用に スキル上昇の有無問わず/伊山 正和

成果の定義が必要に  雇用契約は、従業員が労働力を提供し、雇用主がこれに対して賃金を支払うことによって成り立っている。そのため雇用においては、従業員がどのような労働力を提供すべきか、そしてどこまでの提供があれば、どれだけの賃金が支払われるのかが明確に特定されていなければ、契約内容自体が定まらない。こういう観点から雇用を考えたとき、あらかじ……[続きを読む]

2025.02.20 【労働新聞】
【ジョブ型雇用と人事権】第7回 何に賃金を支払うのか 人物評価が未だ中心 “時間”に頼らざるを得ず/伊山 正和

質は問題にならない  雇用契約の本質は、労働をすることと賃金を支払うこととの対価関係が存在するところにある。これ自体はごく当たり前のことであり、一見、そこに何の議論の余地もないかのように思える。しかし、賃金の支払いの対象となる労働とは何であるかについて、働く側と雇う側とで認識は一致しているであろうか。これまた契約によって「この仕事をするよ……[続きを読む]

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