『リレー方式紙上討論 解雇無効時の金銭救済』の連載記事

2019.06.20 【労働新聞】
【リレー方式紙上討論 解雇無効時の金銭救済】最終回 解決金へ下限を設定 ケースによっては多額に(下)/徳住 堅治

 解雇権濫用で解雇が無効の場合、被解雇者は使用者に対し、民法第536条2項に基づきバックペイを請求できる。バックペイ請求権は、労働契約解消請求権によって制限される合理的な理由がなく、被解雇者は、地位確認請求・バックペイ請求訴訟と解消金請求訴訟を同時にできる。  透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会では使用者側から、解……[続きを読む]

2019.06.13 【労働新聞】
【リレー方式紙上討論 解雇無効時の金銭救済】第22回 導入ありきは遺憾 紛争が長期化する恐れ(上)/徳住 堅治

 解雇無効時の金銭解決制度について、必要性に関する議論の結論をみず、“導入ありき”の立場から制度の法技術的検討が先行しており、極めて遺憾である。 解決率高い労働審判制  「透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会」(=「検討会」)において、労使ともにその導入に消極的態度を示し、難波孝一・東京地裁労働部元裁判官も「基準がう……[続きを読む]

2019.06.06 【労働新聞】
【リレー方式紙上討論 解雇無効時の金銭救済】第21回 労働審判制度が機能 金銭救済は柔軟性欠く(下)/村上 陽子

 厚生労働省の「検討会」は、2017年5月29日に報告書をとりまとめた。1年半に及ぶ検討の中で、「解雇無効時における金銭救済制度」について、検討会における委員のコンセンサスは得られなかった。「報告書」では、過去に検討された、解雇無効の判決を要件とする「例1」、「検討会」で新たに提示された、労働者が金銭の支払いを請求できる権利を実体法に規定……[続きを読む]

2019.05.30 【労働新聞】
【リレー方式紙上討論 解雇無効時の金銭救済】第20回 制度の必要性なし 労働委員会活用促進を(上)/村上 陽子

 いわゆる解雇の金銭解決制度については、2015年10月から開催された、厚生労働省の「透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会」(以下、「検討会」)に参画し、その中で意見を述べてきた。ナショナルセンターの担当者としての立場だけでなく、労働組合のない職場で働く労働者からの相談への対応や労働審判制度の実務に携わってきた経験か……[続きを読む]

2019.05.23 【労働新聞】
【リレー方式紙上討論 解雇無効時の金銭救済】第19回 完全補償ルール提案 パラダイムの転換促す(終)/土田 道夫

 大内伸哉=川口大司編『解雇規制を問い直す 金銭解決の制度設計』(有斐閣・2018)は、現在行われている政策的議論(「検討会報告書」「技術的検討会」)とは異なり、全く新たな観点から解雇の金銭解決制度を提案し、解雇規制のパラダイム転換を唱えている。  本書は、まず、解雇を「許されうる解雇」と「許されない解雇」(差別的解雇、法律禁止解雇等)に……[続きを読む]

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