『事例で検証 降格・降職の運用論』の連載記事

2024.09.19 【労働新聞】
【事例で検証 降格・降職の運用論】最終回 年俸の減額 評価基準・手続を重視 抽象的記載はマイナスに/横山 直樹

全要素満たさずとも 1 合意不成立時の最終決定権限の取得  年俸制は、賃金の全部または相当部分を労働者の業績等に関する目標の達成度を評価し、年単位で設定する制度である。この達成度の評価について使用者と労働者の見解が対立した場合、換言すれば次年度の年俸額について合意が成立しない場合、年俸額がどのように決定されるかは、各雇用契約の解釈の問題で……[続きを読む]

2024.09.12 【労働新聞】
【事例で検証 降格・降職の運用論】第9回 役職定年制度による降職 層別に合理性検討を “狙い撃ち”の評価回避へ/横山 直樹

抜本的見直し視野に 1 役職定年  降職は、個々の従業員の適格性を基準に企業が裁量で実施するものであるが、「役職定年制」は適格性の有無ではなく、年齢という一事をもって降職を制度として実施するものである。たとえば、55歳到達時に自動的に役職を離れて部下なしの一般職とする企業、役職定年に達した従業員を想定し、職務内容の変更を含むエキスパートコ……[続きを読む]

2024.09.05 【労働新聞】
【事例で検証 降格・降職の運用論】第8回 管理職のパワハラと降格等 安全配慮義務優先を 民法上の不法行為 部下持たない役職に/横山 直樹

暴力等は契約解消へ  管理職層が、部下に対してパワーハラスメント(労働施策総合推進法30条の2第1項)に該当し得る行為をした場合には、懲戒処分の実施と併せて、当該行為から部下の管理を主要な業務とする管理職としての適格性がないと判断し、人事権で部下を持たない役職まで大幅に降職等の措置を講じることがある。  懲戒処分の場合の判断要素は「企業秩……[続きを読む]

2024.08.29 【労働新聞】
【事例で検証 降格・降職の運用論】第7回 同意で行う場合の留意点 主たる5要素で判断 合理的な理由が必要に/横山 直樹

書面あっても厳格に 1 降格の同意論  配転し得る業務がない場合や、能力不足等で普通解雇すべきところ大幅に賃金を下げる降格等をして雇用を維持する場合等には、同意を前提に降格等および賃金を減額することがある。同意の存在が認定できる場合、権限の存否や濫用の問題は生じなくなる。訴訟では、会社側が降格等は濫用ではないとの主張と併せて同意の前後、同……[続きを読む]

2024.08.22 【労働新聞】
【事例で検証 降格・降職の運用論】第6回 職務等級制度等導入時の問題点 変更済でも検証を 制度無効なら権限なし/横山 直樹

改めて同意書取得も 1 不利益変更は降級等の有効性の前提  年功序列型の賃金体系を制度変更し、職務等級制度(およびそれに伴う人事評価制度)を新たに導入し、その後新人事制度に基づく降級を実施した場合、降級の有効性の前提として不利益変更が合理性(労働契約法10条)を有するかも争点になる。仮に不利益変更の点で職務等級制の導入(変更)の合理性自体……[続きを読む]

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