『社労士が教える労災認定の境界線』の連載記事

2025.01.28 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第373回 工場の休憩室で一酸化炭素中毒に

災害のあらまし  自動車整備工場を営むC社のスタッフ数人が、工場内の休憩スペースで昼食を摂っていたところ、頭痛、めまい、動悸、吐き気を訴え、救急で医療機関を受診。一酸化炭素中毒と推定された。スタッフ数人は、入口のドア、シャッターなどを閉め切った状態で暖房用の石油ストーブを使用していた。 判断  休憩中に発生した災害ではあるが、事業場の施設……[続きを読む]

2024.12.26 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第372回 2年間上司から暴言受け適応障害に

災害のあらまし  Aは、2年間にわたり特定の上司から暴言を受けたことによるストレスから休職を余儀なくされた。  精神的な苦痛を感じながらも出社を続けていたが、気分の落ち込みが大きく、食欲も減退、精神科を受診したところ「適応障害」と診断された。 判断  厚生労働省労働基準局長通達(基発0901第2号:令和5年9月1日)の別表1「業務による心……[続きを読む]

2024.11.26 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第371回 石綿作業後、40年以上経て肺がんに

災害のあらまし  昭和45年、当時18歳の男性Aは某県内の自動車工場で石綿の吹き付け作業に従事していた。当該作業に当たっていたのは2カ月程度で、その後は地元に戻って40年間にわたり飲食店を経営していた。  平成28年の夏、咳が止まらなくなったので病院で診察を受けたところ、肺がんと診断され、その後平成29年2月に死亡した。Aを肺がんと診断し……[続きを読む]

2024.10.29 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第370回 上司から怒鳴られ、適応障害の診断

災害のあらまし  Aは営業の事務に従事していた。Aによると、事業場内において上司のEから怒鳴る、机を叩く、蹴るなどの暴力的行為を受け、激しい動悸と手の震えで恐怖心が収まらなかったという。Aは、その後、クリニックで受診し、「適応障害」と診断された。 判断  Eの日常的な言動が業務指導の範囲を逸脱したものであったとは認められず、Aに発病した本……[続きを読む]

2024.09.26 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第369回 船の補修工事で作業員が熱中症に

災害のあらまし  船舶の修理などの業務を行うY社の社員Xは、サウジアラビア西部の港町ヤンブーへの出張を命じられ、そこで浚渫船(河川や港湾で水底の土や砂を掘り取って水深を深くするための船)のバケット(水底の砂などを掬い上げるための大きなスコップ)補修工事に従事することになった。  某年8月15日にヤンブーへ到着した後、同月17日から屋外での……[続きを読む]

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