『社労士が教える労災認定の境界線』の連載記事

2024.12.26 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第372回 2年間上司から暴言受け適応障害に

災害のあらまし  Aは、2年間にわたり特定の上司から暴言を受けたことによるストレスから休職を余儀なくされた。  精神的な苦痛を感じながらも出社を続けていたが、気分の落ち込みが大きく、食欲も減退、精神科を受診したところ「適応障害」と診断された。 判断  厚生労働省労働基準局長通達(基発0901第2号:令和5年9月1日)の別表1「業務による心……[続きを読む]

2024.11.26 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第371回 石綿作業後、40年以上経て肺がんに

災害のあらまし  昭和45年、当時18歳の男性Aは某県内の自動車工場で石綿の吹き付け作業に従事していた。当該作業に当たっていたのは2カ月程度で、その後は地元に戻って40年間にわたり飲食店を経営していた。  平成28年の夏、咳が止まらなくなったので病院で診察を受けたところ、肺がんと診断され、その後平成29年2月に死亡した。Aを肺がんと診断し……[続きを読む]

2024.10.29 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第370回 上司から怒鳴られ、適応障害の診断

災害のあらまし  Aは営業の事務に従事していた。Aによると、事業場内において上司のEから怒鳴る、机を叩く、蹴るなどの暴力的行為を受け、激しい動悸と手の震えで恐怖心が収まらなかったという。Aは、その後、クリニックで受診し、「適応障害」と診断された。 判断  Eの日常的な言動が業務指導の範囲を逸脱したものであったとは認められず、Aに発病した本……[続きを読む]

2024.09.26 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第369回 船の補修工事で作業員が熱中症に

災害のあらまし  船舶の修理などの業務を行うY社の社員Xは、サウジアラビア西部の港町ヤンブーへの出張を命じられ、そこで浚渫船(河川や港湾で水底の土や砂を掘り取って水深を深くするための船)のバケット(水底の砂などを掬い上げるための大きなスコップ)補修工事に従事することになった。  某年8月15日にヤンブーへ到着した後、同月17日から屋外での……[続きを読む]

2024.08.27 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第368回 健康診断中に転倒し、足首骨折

災害のあらまし  社員Fは、会社の定期健康診断(一般健康診断)を受診するため、朝から健診センターへ直行していた。  健診の受診中、次の検査項目へ場所を移動する際に、床の段差でつまずき転倒、右足首を骨折した。 判断  健康診断受診中に起きた災害については、「業務起因性」が認められず、業務上災害の認定については、業務外による災害と判断された。……[続きを読む]

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