『社労士が教える労災認定の境界線』の連載記事

2024.11.26 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第371回 石綿作業後、40年以上経て肺がんに

災害のあらまし  昭和45年、当時18歳の男性Aは某県内の自動車工場で石綿の吹き付け作業に従事していた。当該作業に当たっていたのは2カ月程度で、その後は地元に戻って40年間にわたり飲食店を経営していた。  平成28年の夏、咳が止まらなくなったので病院で診察を受けたところ、肺がんと診断され、その後平成29年2月に死亡した。Aを肺がんと診断し……[続きを読む]

2024.10.29 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第370回 上司から怒鳴られ、適応障害の診断

災害のあらまし  Aは営業の事務に従事していた。Aによると、事業場内において上司のEから怒鳴る、机を叩く、蹴るなどの暴力的行為を受け、激しい動悸と手の震えで恐怖心が収まらなかったという。Aは、その後、クリニックで受診し、「適応障害」と診断された。 判断  Eの日常的な言動が業務指導の範囲を逸脱したものであったとは認められず、Aに発病した本……[続きを読む]

2024.09.26 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第369回 船の補修工事で作業員が熱中症に

災害のあらまし  船舶の修理などの業務を行うY社の社員Xは、サウジアラビア西部の港町ヤンブーへの出張を命じられ、そこで浚渫船(河川や港湾で水底の土や砂を掘り取って水深を深くするための船)のバケット(水底の砂などを掬い上げるための大きなスコップ)補修工事に従事することになった。  某年8月15日にヤンブーへ到着した後、同月17日から屋外での……[続きを読む]

2024.08.27 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第368回 健康診断中に転倒し、足首骨折

災害のあらまし  社員Fは、会社の定期健康診断(一般健康診断)を受診するため、朝から健診センターへ直行していた。  健診の受診中、次の検査項目へ場所を移動する際に、床の段差でつまずき転倒、右足首を骨折した。 判断  健康診断受診中に起きた災害については、「業務起因性」が認められず、業務上災害の認定については、業務外による災害と判断された。……[続きを読む]

2024.07.29 【安全スタッフ】
【社労士が教える労災認定の境界線】第367回 荷物配送の業務委託で転倒

災害のあらまし  荷物配送の業務委託に従事していた60代の男性配達員(個人事業主A)は、ワゴン車から荷物を降ろして配送先に運んでいたところ、階段で足を滑らして地面に転落。腰の骨を折るなどの大ケガを負った。 判断  通常、個人事業主は労働者ではなく経営者と認定されており、特別加入していなければ労災保険の支給はされない。今回の事案では、就労の……[続きを読む]

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