『裁判例が語る安全衛生最新事情』の連載記事

2025.04.10 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第462回 青森市職員事件 職場復帰後の時間外労働管理怠る 青森地裁令和4年9月27日判決 NEW

Ⅰ 事件の概要  原告Xは大学の文学部を卒業し、平成7年に青森県浪岡町の教育委員会に就職して同教育委員会で勤務していたが、平成17年4月に浪岡町が青森市(Y市)と合併し、Y市の教育委員会に配属され、平成25年4月よりY市教育委員会浪岡教育事務所で教務課主事をしていた。そのころから浪岡地区の成人式を開催する業務を担当した。そして、成人式終了……[続きを読む]

2025.03.27 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第461回 奈良県職員自殺事件 時間外勤務軽減せず注意義務違反 奈良地裁令和4年5月31日判決

事件の概要  被災者Aは大学卒業後、平成17年4月に被告Y県に採用され、平成26年4月からは教育委員会教職員課給与係となり平成28年4月からは、砂防・災害対策課災害防止係として勤務していた。教職員課給与係の時期に、亡Aは、「仕事がわからない、しんどい」旨を訴え、異動の希望を出しており、平成27年3月下旬~4月上旬にはうつ病エピソードを発症……[続きを読む]

2025.03.11 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第460回 冷凍食品製造工場事件 危険な作業の指導せず注意義務違反 神戸地裁姫路支部令和3年11月15日判決

Ⅰ 事件の概要  被告Y社は、冷凍食品などの製造・販売を主たる業務とする会社であり、原告Xは、本件事故までY社との間で16年間有期労働契約を締結してきた。Xは、Y社工場の2階の製麺部門で勤務しており、そこに箱盛機(本件機械)があり、その清掃を担当して、業務を行ってきた。その清掃方法は、Y社では清掃に関するマニュアルが定められており、また作……[続きを読む]

2025.02.26 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第459回 新潟市民病院事件 経験浅く相当重い心理的負荷と評価 新潟地裁令和4年3月25日判決

事件の概要  被告Y市は、市民病院(以下、「Y病院」という)を設置し運営する地方公共団体である。亡AはY病院で勤務しており後期研修医である。亡Aは、もともとは看護助手であったが、夫であった亡Bの勧めから医師を目指し、平成25年には国家試験に合格して研修医となり、平成27年4月から後期研修医としてY病院で勤務して消化器外科に配属されていた。……[続きを読む]

2025.02.12 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第458回 ニホンフラッシュ事件 転倒事故の再現困難でも予見可能 徳島地裁令和4年4月11日

Ⅰ 事件の概要  被告Y社は、住宅および住宅関連部品の製造および販売などを目的とする会社である。  被災者Aは、Y社の従業員であり合板の仕分け業務を行っていたが、平成30年11月21日、Y社の工場内のMSラインで木製合板を積んだ本件台車を同僚のBとともに移動させていたところ、本件台車が転倒し、本件台車と積荷の木製合板の下敷きになり死亡した……[続きを読む]

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