『裁判例が語る安全衛生最新事情』の連載記事

2025.02.12 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第458回 ニホンフラッシュ事件 転倒事故の再現困難でも予見可能 徳島地裁令和4年4月11日

Ⅰ 事件の概要  被告Y社は、住宅および住宅関連部品の製造および販売などを目的とする会社である。  被災者Aは、Y社の従業員であり合板の仕分け業務を行っていたが、平成30年11月21日、Y社の工場内のMSラインで木製合板を積んだ本件台車を同僚のBとともに移動させていたところ、本件台車が転倒し、本件台車と積荷の木製合板の下敷きになり死亡した……[続きを読む]

2025.01.28 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第457回 福生病院企業団事件 パワハラ注意せず安全配慮義務違反 東京地裁立川支部令和2年7月1日判決

Ⅰ 事件の概要  原告Xは、被告Y企業団の公立福生病院(以下、「本件病院」という)に勤務していた者であり、事件当時には本件病院の事務部の課長の地位にあった。Y企業団は、東京都福生市などで構成される地方公営企業法上の企業団であり、公立福生病院を設置運営している。以前は地方自治法上の一部事務組合であったが、令和2年4月に現在の組織、名称となっ……[続きを読む]

2025.01.10 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第456回 陸上自衛隊飛行班隊員自殺事件 日常的な暴言で慰謝料2000万円超 札幌地裁令和6年4月15日判決

Ⅰ 事件の概要  亡Aは、防衛大学校卒業後、平成28年4月に陸上自衛隊に入隊し、その後平成29年1月に陸上自衛隊第7師団第7飛行隊飛行班に配属された。亡Aは、航空操縦士として勤務していたが、上司であるB飛行班長から、数々のパワハラを受け、さらに、そのB班長は整備班長Cが不仲であって、両班長間の調整が行われることがなかったので、BとCとの間……[続きを読む]

2024.12.26 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第455回 ゆうちょ銀行千葉地域センター事件 髪いじり行為で環境配慮義務違反 東京地裁令和5年4月14日判決

Ⅰ 事件の概要  原告Xは、昭和54年4月に当時の郵政省に雇用され、日本郵政公社を経て平成18年に被告Y銀行が設立されてからはY銀行に雇用されてきた。Xは、Y銀行に対して、平成19年9月28日以降、上司から恣意的に担当業務を制限されたり、同僚から悪口をいわれたりする嫌がらせを受け続けたとして、職場環境配慮義務を怠ったと主張して金1億100……[続きを読む]

2024.12.10 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第454回 総合研究所内定者アルバイト自殺事件 精神的支援認め配慮義務違反否定 東京地裁令和4年3月28日判決

Ⅰ 事件の概要  亡Aは、私立大学の4年次に在籍しており、Y社に平成27年6月20日に採用の内定を受けていたが、同年11月14日に自殺した。原告X1は亡Aの父、X2はその母である。  Y社は、企業経営全般に関するコンサルティング業務を目的とする株式会社である。Y社は、採用内定者を対象とする「内定者アルバイト」という任意参加のアルバイト制度……[続きを読む]

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