産業用ロボットQ&A/白崎 淳一郎

【安全スタッフ 2016年2月1日第2251号 別冊付録】
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安全スタッフ別冊付録

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 本書は、筆者が東京安全衛生教育センターで「産業用ロボットインストラクター講座」において受講者に配布しているものを、加筆・訂正したものである。
 質問は、同講座の受講生が行ったもので、回答は筆者が記載したものである。質問内容は多岐にわたるが、受講生の多くが日頃から抱いている疑問であり、これらは現に産業用ロボットを教示したり検査したり操作している人達にとっても共通する課題であると考えられる。
 この「産業用ロボットインストラクター講座」は、労働安全衛生規則に産業用ロボットの規定が追加され、特別教育の対象となった、昭和58年以降、約30余年経過し、その講座回数も150回を超えている。その間、その都度受講生には回答してきた。そして平成27年度から、代表的な質問を100問を選抜し、その回答を配布することにしたが、過去のインストラクター受講生にはこの配布物を手にすることができない。
 また、現に産業用ロボットを教示、検査等を行っている特別教育修了者にもこの配布物は手にすることができない。
 そこで、労働災害防止のために、産業用ロボットの法令を中心とした質問内容と回答を広く知ってもらうことが重要であるということから、本書を刊行することとした。
 なお、この回答部分は、すべて筆者の責任において記載されている。十分検討して回答したつもりではあるが、もし誤り等があれば、すべて筆者にあるのであらかじめお断りしておく。なお次回の発行があればその時に訂正させていただく。
 アイザック・アシモフは「ロボット工学3原則」で次のように述べている。
 第1条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
 第2条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第1条に反する場合は、この限りでない。
 第3条 ロボットは、前掲第1条および第2条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
 大変残念なことであるが、産業用ロボットによる労働災害は設置台数が大幅に増えていることもあり一向に減らない。本書が労働災害の防止にの一助になれば望外の幸せである。
 2015年10月 筆者

執筆:一般社団法人 白崎労務安全メンタル管理センタ 代表理事 白崎 淳一郎

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